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日豪合同セミナートップ

メルボルンカップ

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ストップ・ザ・ネーション(Stop the Nation)、“国家を止める競馬”の愛称を持つ「第155回メルボルン・カップ」(賞金総額640万ドル)は毎年11月の第一火曜日、今年は11月3日にVic州メルボルン近郊のフレミントン競馬場(芝3200メートル、フルゲート24頭)で開催される。 80円
競馬開催日が祝日となるのは世界でオーストラリアだけであるが、これはメルボルンカップが単なる競馬レースではなく、ファッション、歴史、文化などを含んだメルボルン最大のビッグイベントであるからである。
職場でも公然と馬券購入が話題となる。

 

オーストラリアはスポーツ好きの国民だが、冬のオーストラリアンフットボール、ラグビー、夏のクリケットが開催されていない10月から11月初旬にかけてVic州ではスプリングレーシングカーニバルと呼ばれる競馬のG1レースが集中的に行われる。G1とは競馬レースの最高レベル(Grade 1)のこと。
メルボルンの長く寒い冬が終わり、楽しく華やかな春夏シーズンの始まりを告げるのがスプリングレーシングカーニバルだ。コーフィールドカップ(10月17日)、ジローンカップ(10月21日)、コックスプレート(10月24日)、ビクトリア・ダービー(10月31日)、メルボルンカップ、VRCオークス(11月5日)、VRCステークス(11月7日)の7戦を主に指す。特にビクトリアダービーからVRCステークスまでのメルボルンカップウィークにはG1レースが4戦あり街中が華やかさに包まれる。休暇を取る人も多く、仕事にも身が入らない一週間となる。
メルボルン・カップの前哨戦といわれるコーフィールド・カップ(賞金総額640万ドル)がメルボルン近郊のコーフィールド競馬場の芝2,400メートルで開催される。
コーフィールドカップとメルボルンカップの両レースで優勝するとカップスダブルと呼ばれ名誉なこととされる。優勝馬はメルボルンカップに一番近い馬であるがハンディ重量を見ながら参考にしたい。

 
メルボルンカップはハンディキャップ戦と云われ、出走馬の戦績により主催者が決めた重量を背負って走る。馬ごとに重量が違い、成績を大きく左右する。重いほど不利である。50kg〜55kgの軽量ハンディの馬が活躍するケースが多く、最重量トップハンディを課されて優勝した馬は数少
メルボルンカップは女性の華やかなファッションに注目が集まるが州内のいずれのレースも正装に身を包んだ紳士淑女が見られる。Vic州各地でご当地自慢の競馬が開催される。この2カ月間に競馬場に足を運ぶ人は延べ100万人を越え、派手な帽子と華やかファッションの女性が街に溢れて、Vic州は競馬とファッションに包まれる。

 


[競馬場]
一般入場券($74)は、ネットやフェデレーションスクエアの特設売り場(10月27日より当日まで開設)、フリンダース駅、サザンクロス駅などで購入しておくこと。
フレミントン競馬場では購入できない点に注意。
また会場へはアルコール飲料や危険物は持ち込めない。会場でアルコール飲料を買う場合には免許証などの証明書を見せてリストバンドを入手すること。
会場に着いたら、まずレースコースの直ぐ前に陣取ることがコツ。メルボルンカップ会場は大きなパーティ会場と化しており、思い思いに芝生の上に場所を陣取ってパーティを始めている。
メルボルンカップのレースがスタートするとほぼ全員が立ち上がるので芝生席では最前列付近以外ではレースがまったく見えない。
昼過ぎにはレースコース前の良い場所は塞がってしまうので、午前中の早い時間にできるだけレースコース近くの場所を確保すること。
家族連れのエリアもあり、子供たちも楽しめる施設もある。身障者も入場可能。アルコール禁止区域なので安心して楽しめる。開場は午前8時半。

 

[日本馬]
2014年は日本馬のアドマイヤ・ラクティ(Admire Rakti)が本命に。
結果は最下位に沈み、厩舎で亡くなるという悲劇が起こった。
アドマイヤ・ラクティは、日本ではG1レースでの優勝は無かったが、コーフィールドカップでG1レースで初勝利した。
一方で58.5kgと他の出走馬よりも2kg〜5kgものハンディ重量  メルボルン大学の獣医によると心臓麻痺であった。
メルボルンカップと日本の関係はかなり深い。2008年にメルボルンカップと日本の天皇賞は前年の優勝馬をお互いに招待し、優先出走権を与える制度を設けている。2006年にはデルタブルースが優勝、ポップロックが2着と日本馬が1-2着という事件?があり、メルボルンファンも日本馬には注目している。
2015年もフェイムゲーム(宗像義忠調教師)とホッコーブレーヴ(松永康利調教師)の2頭がコーフィールドカップとメルボルンカップに登録している。

 

[登録料と賞金]
メルボルンカップの出走登録は9月上旬から3回に分けて行われ、最初は400頭ほどの馬が$1,650を支払って登録する。戦績などから徐々に馬数が絞られて10月31日の最終登録では$49,500を支払ってフルゲート24馬が決定される。登録料は返還されず獲得賞金から差し引かれる。高額の参加料であり勝ち目が少ない馬主は参加できないシステムとなっている。優勝賞金360万豪ドル、2位90万豪ドル、6位〜10位は同額の12.5万豪ドルである。つまり11位〜24位は登録料分の損となる。高額の賞金を狙って多数の外国勢が参戦するが、豪州流の外貨稼ぎビジネスにも見える。


 


[外国調教場の急増]
昨年の優勝馬は、ドイツ調教馬のプロテクショニスト(Protectionist)であったが、外国調教馬が数多く出走するのもメルボルンカップの特徴である。メディアパズル(2002年アイルランド)、デルタブルース、アメリケイン(2010年フランス)、ドゥーナデン(2011年フランス)と12年で5回も外国調教馬が優勝している。豪州国内扱いとなるニュージーランドを含めても、昨年の出走24頭中で豪州調教馬は6頭のみであり、外国調教場が優勝する可能性はだんぜん高い。今年もドイツ馬のプロテクショニストは2連覇を狙って出走する予定であり、本命に近い倍率となる見込みである。
メルボルンに空路で到着する外国馬はメルボルンの西部郊外にある

 

[レース]
メルボルン・カップデーにはメルボルン・カップを含め10レースが行われる。第1レースは
午前10時20分出走。メルボルン・カップは第8レースで午後3時出走。
 一般観客席(芝生席)には、臨時馬券売り場が設けてあるので、馬券の買い方がわからない場合は、馬券売場のおじさんは気軽に馬券の買い方を教えてくれる。複勝(Place)とEach Wayは当たる確率が高いのでこれを数レース試してみるのがお勧め。競馬専門新聞は無いが、当日朝のThe Age紙又はHerald Sunには特集ページが組んであるので最新情報を入手できる。

 

 [バラとメルボルンカップ]
メルボルンカップに合わせて世界中から選ばれた200種類以上、数万本のバラがフレミントン競馬場を豪華に飾る。バラも英国王室と深い関係がある。
英国王室紋章にはバラが配され、かつてバラ戦争などもあり英国王室はバラを一族の花としてきた。
メルボルンカップでは英国伝統のバラを競馬の象徴としている。
メルボルンカップは黄色のバラ、オークスデー(女性の日:牝馬戦)はピンクのバラ、VRCステークスは赤いバラなどに特徴付けられ、このバラの色が女性のファッションにも関係している。




■Melbourne Cup
会場:Flemington Racecourse(400 Epsom Rd., Flemington VIC)
日程:11月4日(火)3PM出走
Web: www.melbournecup.com、www.racingvictoria.net.au。
観客子供たちでも馬券を買うことを許される家庭もあるが、メルボルンカップを通して社会を知ることが大切とメルボルンっ子が考えるからだ。近年、豪州成人の約80%がメルボルンカップの馬券を購入したという推定さえあるという。


ジョンブランビー
John Mansfield Brumby
1953年4月21日56歳 
第45代ビクトリア州首相 
労働党(Australian Labor Party)
2007年7月30日44代スティーブブラック (Steve Bracks)首相の辞任を受けて州首相に就任。
メルボルン生まれ。メルボルン・グラマー高校、メルボルン大学商学部出身。教育学士号(Diploma of Education)。ベンディゴの近くの高校で教師からスタート(1979年〜1983年)。その後、1979年から1983年までビクトリア州教職員組合の専従職員。

2010年

■馬券購入ガイド
競馬場、フェデレーションスクエア特設馬券売り場、クラウンカジノ、ネットなどいろんな方法で馬券は買える。
オージーはあまり複雑な馬券は不得意と見えて、大半は賭け方が簡単なWinとPlaceを買っている。

●Win(単勝)…選ぶ馬は1頭。1着の馬を当てる
ジ・オファー、フォークナー、グリーンムーンなどの有力馬でオッズが低く配当が高い場合は買ってみよう。

●Place(複勝)…選ぶ馬は1頭。3着までに入る馬を当てる。当たる確率は高いが配当金は低い。これもオッズが低く配当が高い馬がお勧め。配当が低い有力馬を買ってもリターンは少ない。

●Each Way(単勝と複勝の組み合わせ)…選ぶ馬は1頭。1着に入ればWinの配当、3着までに入ればPlaceの配当というお得な馬券。

●Quinellas(馬連複)…選ぶ馬は2頭。1着、2着を当てる。
ジ・オファーなどを一着馬として定めて、フォークナー、グリーンムーンなどを2着予想馬としてなどの流し買いする。1着、2着は逆でもOK。
高配当かつ当たる可能性もそれなりに高いので、お薦め。
バンデとアドマイヤラクティの日本馬は思い出になるので是非とも買いたいところ。

●Trifectas(3連単)…選ぶ馬は3頭。1着、2着、3着を着順通りに当てる。超高額配当であり、お遊びで数枚買ってみるのも面白い。1$の馬券に対して約$40,000以上の配当もあった。


 

[メルボルンカップへはお洒落して行こう!!]
メルボルンカップは、メルボルン最大のお祭り。早朝から人々が競馬場へ着飾ってして出かける。一般入場者にはドレスコードはないが、正装に準じる服装が主催者から求められている。着物や浴衣すがたの日本人も最近は増えている。
11月第一週。記事を9月中旬に描くのは至難の業。


 


 

 


 

 
女性騎手ミシェル・ペイン(30)の騎乗するプリンスオブペンザンス優勝を果たした。同レースを女性騎手が制するのは史上初。
出走24頭中、21番人気の大穴馬券であった。


 
トーカイ・トリック  怪物調教師バートカミング
[バート・カミングスと調教師]
メルボルンカップ史上最多の12回の優勝を誇り優勝請負人やメルボルンカップの王様(カップスキング)とも呼ばれた名調教師のバート・カミングスが今年8月30日にシドニーで亡くなった。享年87歳。最後のメルボルンカップ優勝は2008年のビュードであったが、その後も毎年、カミングスの調教馬は常に注目を集めた。昨年は孫で調教師のジェームス・カミングスと一緒に調教したプレシーデンスがメルボルンカップに出走して6位に入っている。NSW州葬が行われ多くの政治家知名人が参列し、テレビでも全国中継放送が行われた。筆者も何度も競馬場で写真を撮ったが、正に豪州を代表する人物のひとりであった。
カミングスの獲得したメルボルンカップはMCG(メルボルン・クリケット・グラウンド)の豪州競馬博物館に展示されている。
今年はジェームス・カミングスが調教したプレシーデンスが出走を予定されており、注目を集める。

 
優勝請負人の異名を持つ怪物調教師バートカミングの動きも注目。メルボルン・カップでも12度の優勝経験を持っており
ジェームズカミング

調教師ガイ・マリー・ウォーターハウス(Gai Waterhouse)は、シドニー出身の元女優であり、2013年の優勝馬のフィオレンテを調教してメルボルンカップで優勝した初めての豪州人女性調教師となり一躍時の人となった。有名調教師であった父トミー・スミスもメルボルンカップで2回優勝している調教師父娘である。ウォーターハウスは数多くのサラブレッドを調教しているが、好調なカフェ・ソサエティ(Cafe Society)が有力とされている。

2011年優勝馬グリーンムーンを調教したロバート・ヒックモット(Robert Hickmott)も注目の調教師だ。昨年はヒックモット厩舎から2頭が出走したが、上位入賞ならず惨敗。
ヒックモットはAFLオーストラリアンフットボールの名門メルボルン・デーモンズの元選手。クラウン・カジノの創設者でありギャンブル界や豪州の新聞・テレビメディアにも影響力を持つ経済界の大物であるロイド・ウィリアムズに見出された。ロイド・ウィリアムズは、メルボルンカップを過去最多の4回、勝ち取っている有名馬主でもある。

シドニーの新進女性調教師ガイ・ウォーターハウス対メルボルンの大物馬主ロイド・ウィリアム及び若手調教師ロバート・ヒックモット・コンビの戦いも注目のポイントだ。



 

実は英国のエリザベス女王が所有する馬エスティメイトが出走を予定されていた。
英国王室は歴史あるアスコット競馬場を所有するなど競馬とは深い関係がある。メルボルンカップも度々英国王室ファミリーを貴賓として迎えるなど王室との関係は深い。フレミントン競馬場の隣りにはアスコットの名を冠する町もある。今年は残念ながら出走が取り消されたが是非、来年の参戦を期待したい。




メルボルン市内フェデレーションスクエアの特設馬券売り場


 

[ファッション]
メルボルン出身の老舗デパートマイヤーが開催するファッション・コンテストは、豪州ファッション界の最高峰でもある。全国各州で予選を行うが、Vic州ではダービーなどで予選を行い、優勝は、オークスデー(11月6日)に決定する。
メルボルンカップの前哨戦であるコックスプレートはムーニーバレー競馬場で行われるがこちらのファッションショーの主催はシドニー出身であるデビッド・ジョーンズ。
いずれの競馬でもファッションビジネスの最先端舞台として各社が熾烈な戦いを行っている。

女性の派手な帽子は、メルボルンカップの代名詞と云えるほど有名だ。女性用の帽子はマイヤーをはじめ大手デパートや市内のどこでも買えるが、男性用となると数少ない。メルボルンきっての名門店はフリンダース駅ドーム口隣りにあるシティーハッターズ。メルボルンカップの公式帽子店である。1910年にフリンダース駅が開業された際に開店したという名店。オーストラリアを代表するブッシュハットであるアクーブラなど思い出に残る名品を買ってみよう。
City Hatters 211 Flinders Street Tel: 03-9614-3294


 

[バラとメルボルンカップ]
メルボルンカップに合わせて世界中から選ばれた200種類以上、数万本のバラがフレミントン競馬場を豪華に飾る。バラも英国王室と深い関係がある。英国王室紋章にはバラが配され、かつてバラ戦争などもあり英国王室はバラを一族の花としてきた。メルボルンカップでは英国伝統のバラを競馬の象徴としている。
メルボルンカップは黄色のバラ、オークスデー(女性の日:牝馬戦)はピンクのバラ、VRCステークスは赤いバラなどに特徴付けられ、このバラの色が女性のファッションにも関係している。


 
プロとアマチュアの差
 
メルボルン市長のロバートドイル  スポンサーのエミレーツ航空 

Michael Sschumacher

 
トウカイトリック』チーム


 
ザウバーの小林
 
フェラーリのキミライコネン

[交通]
ワインなどアルコールを楽しむことが多いこともあり、多くの観客は電車を利用する。フリンダース駅(8番、9番ホーム)は、9時頃から着飾った男女で混雑が始まり、できるだけ午前中の早い時間に出発しよう。11時を過ぎると日本のラッシュアワー並みとなる。サザンクロス駅(14番ホーム)にも停車するが列車は超満員で乗り込むには勇気がいる。トラムは、エリザベス通りとフリンダース駅から57番トラム。クラウンカジノ前からチャーターボートで出かける人々いて風情がある。

 


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